2011年11月17日木曜日

生かされて、生きる聞思堂

こんばんは。残すところ藁積みワークショップもあと1週間になりました。
今日は、第2期初日から今日まで、4日間鹿児島と和歌山から参加してくださった、たかさんとあきらさんが帰られました。なんだか、とっても心にしみるお二人との出会いでした。

また会いましょうお二人とも・・・ありがとうございました。
 
目がつぶっていてごめんなさい。もう少し素敵な写真が取れてれば・・・
奥様によろしくお伝えください。
お二人ともいい顔されていますよね。セルフビルドの家を作るために勉強に来られたんです。
第2期に入る前もたくさんの笑顔とたくさんのおかげ様に支えられてここまで、来ることができました。ワークショップのゴールが近づいてきたからこそ、改めて、人の出会いの素晴らしさ、そして、支えてくださった皆さんへの感謝の気持ちが一杯になってきているのだと思います。

感謝しても、したりない・・・。支えてくださったすべての人々に、ありがとうございます。
あきらさんとたかさんも大変な作業を本当に楽しそうにされて、楽しそうにこの4日間参加して下さいました。最後に分かれる時、何か昔からいた友達が実家に帰ってしまう。そんな気持ちになりました。

このワークショップに参加されたきっかけは、みなさん沢山あると思います。お互いがこの空間で学びを深めて、いくことができたことは本当にありがたい事でした。

それは、人間同士だけではなく、それこそ、聞思堂に結晶されている、土や藁や竹など様々な生命との出会いであり、学びだと思います。

デヴィット・スズキというカナダの環境活動家が書かれて、辻信一先生が翻訳された
『いのちの中にある地球 最終講義:持続可能な未来のために』という本があります。その一節に
「バイオフィリア」についてのコラムが出てきます。ちょっと長文ですが、引用したいと思います

「生態学者のエドワード・O・ウィルソンによれば、自然状態にのなかから進化して「人間」となった私たち人類は、同時に、ほかの生きものたちとの親交によってはぐくまれた存在です。たんにほかの生物を食料としてきただけではなく、心の糧として多くの生きものとのつながりを必要としてきたのです。
ウィルソンの考えでは、生きものの中には、ほかの種と関係をもとうとする先天的な欲求があります。彼はこれを表現するために、生命(バイオ)と愛(フィリア)というふたつの語をつなげて「バイオフィリア」という言葉をつくりました。ほかの生きものとともにありたいという欲求が、私たちの遺伝子の中に組こまれているとウィルソンは考えたのです。
この考え方の正しさを裏づける研究はたくさんあります。たとえば、病院や老人介護施設などで、動物や植物が人びとによい影響をあたえることが知られています。自然のなかに身をおくことで、がん患者の気分は改善します。水辺や森のそばの住宅に人気が集まるのも、これと関係があるでしょう。ストレス解消にも、林や公園での散歩が効果的です。」

「現代の子どもたちは、生きものとしてのバイオフィリアの欲求を、どこで満たせばいいのでしょうか?」

私は、重要な指摘だと思えてなりません。ここに参加された誰もが、他の命をともにあることを実感しているのではないかと思えてなりません。だからこそ、また会える気がしてならないのです。ありがとうございました。

さあ、お待たせしました。今日の聞思堂です。本当に素敵になりましたよ


土壁がかわいてきました。そとの円形からのショットです。

カウンター付近です。土壁が本当に美しいですね。
ワークショップの参加者のみなさんも今日は小手にチャレンジ
本当に素敵に仕上げてくださいました。

奥の間からのショットです。

カイルさんとたかさん、実は外壁を塗っている時の藁すさの配合と内壁の配合はまったく別物です。
ハンドミキサーが登場しているんですよ。土を上の畑から持ってきては、コネコネします。


素敵な壁を仕上げてくれている。カイルさんと新田さんほんとうにありがとうございます。

 やっぱり、かっこいいよねみなさん。それは、自然とともにある事を大切にしているからだと思います。今回の建築に関わりながら、自分自身の中に大きな変化が生まれてきていることを感じています。それは、生かされて生きていく実感でしょうか。経済至上主義の付き合いでは、感じる事が出来ないことなんだと思います。

消費文化ではなく、新しい文化を一緒に創っているそんな感覚が大切なのだと思います。


きれいでしょう。塗り立ての感じは今だけです。


 あと一週間になったワークショップです。どうぞ、大都会にある、里山を感じてみてください。
合掌