2008年2月25日月曜日

第4回「私にできる環境活動」に出講して

講座がおわりただ今帰りました。スタッフのみなさん・・参加者のみなさんありがとうございました。
いろんな研修が重なった日程だったのですが、お話しさせて頂く機会を得て本当にうれしかったです。
みなさんのおかげです。感謝ばかりです・・・。

お寺の空間以外でお話しできる機会に恵まれるのは本当に有り難いです。有ることが難しいことです。
今までも何回かありました・・・。でも今回は、結構緊張はしたけれど、いつもと同じ感じで話せていたのがうれしかったです。実は、結構一般の方に話すとき、仏教色をあまり出さないようにという一種の強迫的な感覚がありました・・・。でも、西千葉の村山さんに「お坊さんが仏教を隠すように発言してもかえって怪しまれると思いますよ・・・。」というご指摘を頂き、僕の存在に大乗仏教としての浄土真宗ははずせないのでそのことを素直に話しました。

自己開示できたのは、ある意味べてるにいったおかげだと思います。弱さの情報公開・・・実は、伝道しなければという強迫的な意識は、知らない人を創り出し・・・そこに押しつける形で、自分の現実と向きあわないそんな自分がいました。僕にとって仏教は僕の存在そのものを支える大切な教えです。それを政教分離や信教の自由など単語の上っ面しかみないで、法律を制定した時代の苦悩を見失って・・・自分を見失っていました。

今日は、素直に自分を語れたのではないかと思います。聴いてくれた皆さんはどう感じられたかな~
でも本当にこういう機会はありがたいです。さて・・・読んでいて何をしゃべったのか気になる方もいると思うので・・・当日に向けて準備したレジュメをあげておきます。長文なので読み飛ばして頂いても全然いいです・・・。

楽しかった~後半のワークショップもみなさんそれぞれにご発言くださってありがとうございます。
また、バージョンアップしてお会いしたいです。

住職 合掌
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             2008年2月25日戸塚区区民企画運営講座事業
 第4回「私にできる環境活動」講座 
「地域の底力~煩わしさを超えてみんなで環境活動に関わることを粗末にしない地域を目指して~」                          

矢部町善了寺 住職 成田智信

本日のスケジュール
前 半 お話しと朗読・・・講義形式
後 半 参画型ワークショップ

はじめに
1,実は、住職なのにファーストだ~
 僕にとって・・・「お坊さんは暇そうだね・・・暇でいいね~」は禁句でした。なんとも強迫的な・・ファーストな人生を送ってきたのでした。「坊主まるもうけ~冗談じゃないこんなに一生懸命働いているじゃないか~」休みもなく・・・休むことそのものができませんでした・・・。そうやって、次から次へと仕事を抱え込み自爆していく・・・「おっせかい症候群 自己爆発型」ともいうべき性格なんです。 そんなある時、連れあいが一冊の本を教えてくれました・・・。彼女もまた生活にいっぱい、いっぱいだった時、まわりの方からすすめられた本でした。

「スロー・イズ・ビューティフル 遅さとしての文化」辻信一先生の本です。

その辻先生と昨年たまたま、この戸塚で出会わせて頂きました。不思議な御縁です。そして先日、北海道へ一緒に旅行に行きました・・・。昨年の6月くらいに会っているので、会ってまだ8ヶ月くらいしかたっていません・・・。でも、本当に豊かな出会いをたくさんくださいました。これからも益々いろいろな関わりを頂くと思います・・・。
ファーストな生活を送っていた私は、辻先生と遇わなければスローダウンという言葉にも遇うことなく・・・環境問題も結構他人事でした・・・。
それは、あれだけ報道されれば無関心ではいられません・・でもどうしたらいいのか・・結局生活は今のまま継続されていくわけです・・・。
辻先生との出遇いは、ライフスタイルそのものが問われている・・・そうそれは、「人間をどう思っているのか」という問いにつながっている・・・「生きるってどんなこと。」偉そうにお説教しているだけがお坊さんじゃないでしょう・・・。そんな強烈なメッセージとなって、環境問題と自分のライフスタイルが結びついていきました。

2,関わりを粗末にしない仏教の教え
この出会のベースには、もちろん仏教の教えがあります。住職ですからちょっと仏教の話しをしますね。よく誤解されています。仏教は、物事を関わりの中で捉えていきます。ですから、関係から切り離された個人を想定しないのが仏教なんです。それを縁起の教えといいます。有名な「空」という思想は、龍樹菩薩がこの考え方を展開されたものです。私は浄土真宗のお坊さんですから、小さい頃から親鸞聖人を通して仏教と出会っていきました。だから、親鸞様の歩まれたお姿があります。そのお姿は、まさにいのちと関わることを粗末にしない歩みであったと思います。他力という言葉は人のふんどしで・・・という批判がよくありますが・・・どうなんでしょう。人と共に生きることなくしてどうして、人間といえるでしょうか。自分はさぼって、人をあてにすることが愚かなことと気づかされるのは、自立しなければという画一的で強迫的な空気の中で、気づかされるのではありませんね。あたりまえの助け合いの中で気づかされていくのでしょう・・・。気づくとは自分の能力ではなく関係の中で気づかされていくんです。関わりを粗末にしない、絆を紡いでいくことを大切にするのが仏教の本質なんです。だから、仏罰はありません。弱さを絆に転じていくことは、決して見捨てない大地の上でこそ成り立つからです。関わりを見据えていくことを智慧といい、決して見捨てることのない関係性そのものを慈悲というのだと思います。

3,学ぶことを学ぶ
そこが大地になりながら大勢の皆さんに学びました・・・。学ぶことを学ばせてくださったのが、
教育カウンセラーの富田富士也先生http://www.kodomoforum.com/でした。皆さん、学ぶこととはどんなことですか?考えてみてください。知識をため込むことですか?もうそれは、パソコンが外部化してくれていますね。本当に学ぶことってなんだろう。それをコミュニケーションの基本においてくださったのが、富田先生でした。
 関わりの中で、「学ぶことは相手の存在を肯定することです。」あなたから学ぶことが何もないという言葉ほど傲慢な言葉はありません。そして、相手の存在を切り捨てる言葉もありません。「学ぶことはいのちを肯定していく営みです」学びがあるからこそ、批判が成り立つのです。まったく学びが無かったならば、それは存在の否定です。それは人間を見失うことにつながります。

4,生活を支える関係性関わりを粗末にしない
 学びは、人間と向きあうことの尊さを教えてくれました。僕が介護の世界に入る切っ掛けなったのが、三好春樹先生http://www.mdn.ne.jp/~rihaken/です。医療と看護と介護それぞれの問題点を「関係障害」という切り口で指摘されて、人間をトータルに捉えていく生活モデルの介護を実践されています。
自己決定ではなく、共同決定の原則というのがあります。・・・自己決定というけれど、「わしゃ死にたいんじゃ~」というおばあさんに包丁渡すのが介護ですか?ということです。だれも完璧な自己なんて持ってない・・・みんな関わりの中で七転八倒しながら生きているんです。だから、専門家というのは、人間を切り刻むのが専門家ではなく、専門家であればあるほど、人間を粗末にしてはいけない・・・関わることを見失ってはいけないと教えて頂きました。歳を重ねても、認知症になっても関わってくれる関係があることが大切なんです。一方的な関係ではなく、相互に関わることを粗末にしない関係が・・・

5,関係性の豊かさが環境問題を私の生活と結びつけていく・・・
・辻先生と北海道旅行記 ※べてるの家訪問記を参照してください
・スローダウンの朗読
・休憩時間にこの間のキャンドルナイト報告
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ワークショップ
1,バースデイライン
2,講義を聴いて、何を学びましたか(リスニングワーク)
3,介護実践としての人間の関わり方・・・生活モデルから考える環境問題
4,どう感じたか(シェアリング)
5,ハチドリワークショップ~自分のライフスタイルの中で考えよう~
6,ブラインドウォーク※願いを持ちながら目を閉じて歩いてみようそして、出会ってください。二人で感じを話してみてください・・・。
7,シェアリング(ひとり一人語る)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 時間配分にもうちょっと工夫がいると思いました。ワークショップはドキドキです。自分の世界だけで講義している方が楽だけど・・・楽しくない・・・やっぱりライブは難しいとあらためて思いました。
最後までありがとうございました。
住職 再拝

苦労を取り戻す~北海道浦河べてるの家訪問記3~

おはようございます。ブログまだ始めたばかりで、どうも力が入りがちになります。
「どうやって情報発信しようか・・・」「なんかいいこと書けないか・・・。」など、いいものを書こうと気張れば気張るほど、ブログが書けなくなってしまう・・。

かつて学生時代・・・卒業論文で苦しんでいたころとそっくりな状態でした。
気軽に書いていこうと思います・・・。そうはいいながら堂々巡りになってしまうのですが・・・
よろしくお付き合いのほどお願いします。

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さて、この週末北海道の天気が大荒れで、一週遅れていたらべてるの家訪問記もまた違ったものになっていたかもしれないな~と思います。天候に悩まされている皆さんに心からお見舞い申し上げます。

18日の午後から日赤病院のデイケアで当事者研究がありました。午前に引き続き参加させて頂きました。ちょっとグループワークを経験したり勉強したりすると、方法論や形式にとらわれてしまうことがたくさんあります。それなりに根拠があることなんですが・・・方法論にとらわれてしまうことで見えなくなってしまう場のダイナミズムみたいなものがあると思いました・・。

みなさんの発表の中で、今日の題名になっている「苦労を取り戻す」というべてるの理念が実体験の中から語られていきました。病の苦労・・・生活の苦労・・・苦労の全体の大きさは変わらないけど、病の苦労が減ると生活の苦労が増えていく・・・そんななかで、病の苦労から生活の苦労へと苦労がシフトしていく・・・。生活の苦労というのは人間関係も含めた、生きづらさの苦労です。病と、生活と、別々で考えがちな私に、苦労が人間をつなげている・・・「苦労を取り戻す」という言葉の重みを感じさせていただきました。

苦労なんてないほうがいいじゃないか・・・貧乏より金持ちの方がいいじゃないか・・・弱いより強い方がいいじゃないか・・・私の心の中から、安易な声が聞こえていきます。
でも、生きるってそんなに、安易に表面的にくくれるものではないと・・・実感しています。むしろ、私の生活の中で、本当の豊かさってなんだろう・・・苦労が教えてくれる・・・生きづらさや煩わしさがつないでくれているいのちといのちの絆に学ぶこと・・・苦労はない方がいい?苦労のない人生ってなんだろう・・・
煩わしさがない人生ってなんだろう・・・苦労も煩わしさも絆に変えていけるいのちそのものを支えている大地を感じさせてくれたのが、北海道浦河べてるの家での体験でした。
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お寺もそういう大地を感じられる空間でありたいな~と思います。大空と大地に気づかされていくから安心して絶望できる。大空や大地をモノのように切り捨て、理解してしまう関わりのありようこそ・・・問わなくてはならないと思いました。僕にとっては、安心して絶望できる大地がお念仏であり、お念仏の大空のもとだからそこ、安心して煩わしさの苦労と向きあえる・・・その道を共に歩んでくださるのが親鸞さまであり、お念仏に気づかされた多くの同朋なのです。同朋という感覚は、お念仏の大地のうえ大空のもとでつながっている仲間という感覚です。ですから一宗教に所属しているそんな囲い込むような感覚ではありません。僕にとってはたくさんの学びをくださったおひとりお一人がみな同朋です・・・。

今でも感じることがたくさんあるので、しばらく北海道浦河べてるの家訪問記を書きたいと思います。この夜の懇親会が面白かった・・・当事者研究で発表された方もご一緒でした。日赤病院の川村先生も来てくださり、向谷地さんのご自宅のゲストルームで懇親会でした・・・・。また、おいおい書きます。

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余談シリーズ しつこいけれど辻先生はかっこいい
懇親会の席もそうなんですが・・・誰にでもスッとコミュニケーションされるところが本当にすてきです。僕は始めの一歩を踏み出すのに結構苦労します。仲間という感覚をとってもステキに表現されるんですね。僕も、先生に以前講演会をご依頼しときに「仲間じゃないか。細かいことは気にしない・・・」という感じで語ってくれたことをすっごく感動的に覚えています・・・。仲間といいがら、裏で別のことを考えたり、考えすぎてコミュニケーション取れなくなってしまう・・・そんな中で、すっと仲間じゃないかといえることは本当にステキだと思います。あ~いう大人になりたいよな~

勝手にあこがれて勝手に失望しないようにしよう・・・僕の悪いクセなので・・・
これからも、よろしくお願いします。
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2008年2月21日木曜日

弱さの情報公開~北海道浦河べてるの家訪問記2~

べてるからの帰り道『安心して絶望できる人生』という向谷地さんの著書を読ませて頂きました。
時間的な余裕もない中、まったく予習なく現地に入ってしまい、その帰りに読んだ著書の内容に心が振るえました。
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ホームページで見ていたニューべてるに送って頂きました。早速、二階の事務所で当事者研究がはじまりました。自己紹介しながらも、ちょっと緊張している自分がいます。
すごいな~と思ったのは、辻先生が一回来ていたと言うことを加味しても・・・すごく自然に輪の中におられたことです。自己紹介もおわり・・僕にとって、衝撃的な研究発表が始まりました。

向谷地さんがファシリテーターをつとめられながら、すすめられていきます。実感したのは、誰もが「当事者」という括弧でくくられない空気でした。その輪にいるみんなが当事者だったのです。


そんな空気の中でいさせてくださったことに本当に感謝しています。始めは、少しばかりカウンセリングの勉強をした経験があり、グループカウンセリングの方法論を採用しているんだな~などと客観的な分析をしていました。今にして思えば、自分を防衛するのが精一杯だったんだと思います。
でも、何気ない言葉の中に現れてくる人生の真実の言葉がだんだんと心に染みこんできます。

中途半端な防衛なんか役に立たない・・・いや、もったいないと思いました。

僕自身がだんだんとその場に居られるようになってきます。逃げ出したいような思いを抑えながらいた僕に勇気をくれたのが、発表しているみなさんの真実のことばでした。

小声で自分を語りながら、仲間を信じて、いやその場を信じて語ってくれている・・・。

その場の中に自分がいるのです。

弱さを絆に・・・弱さの情報公開の重要性が一番こころに響きました。

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実はこの話18日の午前中のミーティングです。午後は日赤病院の精神科のデイケアでの当事者研究でした。そこでもとっても大切な体験を聞かせて頂きました。その続きは明日書きたいと思います。

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余談シリーズ
やっぱり辻先生はかっこよかった・・・

18日に浦河のホテルにチェックインしました。4階建てのホテルの4階に宿泊したのですが・・・・。部屋まで、のぼりはエレベーターでした。

部屋で荷物を整理して、昼食という段になるとき・・・何気なく下りのエレベーターを呼んでいると
さりげなく階段を指さし、降りていきました・・・。その仕草がかっこいい・・・。
でも・・・一緒にいったゼミの生徒さんによると、5階ぐらいが限界らしいです・・・。そんな冗談がでるほどさりげなくかっこいいです・・・。やっぱりライフスタイルなんですよね


余談でした・・・次回をお楽しみに

2008年2月20日水曜日

弱さを絆に・・・~北海道浦河べてるの家訪問記~

久しぶりの更新です・・・。17日(日)~19日(火)まで
北海道浦河にある精神障害を抱えた方々等の地域活動拠点である「べてるの家」http://bethel-net.jp/betheltoha.htmlに研修旅行に行ってきました。

ナマケモノ倶楽部http://www.sloth.gr.jp/top/top.htmlの辻信一先生とご一緒でした・・・。

一日目は法事を終えて、羽田から新千歳空港・・・札幌で宿泊でした。
17日の雪あそびINフリーステージお手伝いできなくてごめんなさい・・・。

驚きだったのは、夜の懇親会に「べてる」の生みの親である向谷地さんがお出でになったことでした。
何気ない会話の中にも、現地に行く為のエピローグとしてとっても心に染みこみました。

心と身体の関係をとっても大切に語ってくださいました。心の問題だけに還元して、生きることをとらえてはいけない・・・。心も身体も関係しあっている、むしろ、身体のあり方に心が縛られていることがたくさんあるのではないだろうか・・・。そんなことを考えさせられる一夜でした。
この驚きの出会いは辻先生がご用意くださった御縁でした。以前べてるを訪問されたときの御縁から向谷地さんとはお知り合いで、この御縁を作ってくださったのでした。人の縁は本当に有り難いです。

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縁起の教えが中心である仏教のこころは、まさに関係性の中でものごとを捉えていきます。
身体と心を別々の個体として捉えて、関係性がそこに生まれるということではなく、関係性の中で、仮に心身の事実が生まれてくる(仮和合)という捉え方をしていきます。ですから、心だけに問題を還元しません。また身体だけに問題を還元しません。そして、関係性を離れた個体を想定しないのです。
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生活の実感の中から、近代的な自我を想定した対処の仕方の限界を語られているのだと思いました。
身体のあり方は、環境問題と直結しています・・。
バラバラに捉えすぎている・・・それが私の感性に訴えてきた感覚でした。
バラバラに捉えているものがどうやって紡ぎあうことができるのか。むしろ、ばらばらに捉えることでしか自分を保つことができないのが自分ではなかったのか・・・。ついこうやって書いていても力が入っていくことに気がつきます・・・。そうじゃない・・。力が入っていくことじゃない・・・。
降りていく生き方・・・。親鸞さまが語られている大乗仏教・・・その生き様・・・
親鸞さまの教えに出会わせて頂いた自分が生活実感の中で、いのちの重みを学ばせて頂いた一夜でした。

翌日べてるに朝7時から車で浦河まで4時間・・・向谷地さんが送ってくださいました。
車の中で酔い止めを飲んでいたので眠たくなり大変失礼だったかな~と反省しています。

さて、現地に着いてからはまた後ほど書きたいと思います。
住職 合掌

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余談シリーズ

辻先生はかっこいい・・・ライフスタイルがスローなんですね。マイハシをさりげなく持ち歩く・・・このさりげなさがかっこいい・・・僕は無理して持ち歩こうとするんですが・・・結局持ち歩けないんです。先生のお言葉に「使い捨てをあたりまえにしていると・・・自分が使い捨てられるようになるよ」さりげない会話の中に、心に染みこみました・・・。余談シリーズもお楽しみに

2008年2月15日金曜日

お金を考える

少し更新間隔が開いてしまいました。スミマセン
夜に会議や勉強会があるとやっぱり・・・ずぼらですね。
優しくお付き合いください。

さて、昨夜お寺で地域通貨の勉強会がありました。
一昨年からずっと温めている企画です。
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仏教は、基本的に物事をすべて関係性の中でとらえていきます。
関係性から切り離された個体を認めるという発想がありません。
この単純な物事に対する受け止めは、大変重要だと思います。
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お金ってなんでしょう・・・。
サブプライム問題などグローバリゼーション社会はもう否定できない
現実を突きつけています。まさに、そんなの関係ねぇ~とは言えない
すべてが関係しあっている・・・そんな混迷の社会ですよね。

こんな時代だからこそ、あたりまえのことをもう一度考えてみる視点が
必要なのだと思います。

お金ってなんだろう・・・こんな疑問さえもおこらなっかた僕に
考える切っ掛けをくれたのが地域通貨でした。
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地域通貨を学び始めたきっかけは、富山のデイサービスでした。
そこで、地域福祉の一環として地域通貨が動いていたのです。

面白いな~というのが始めの感覚でした。興味があったので、
法人会の青年部の研修会で提案して、勉強会を開きました。

その御縁で知り合ったのが、戸塚地域通貨研究会でした。
「ラブリーなせ」という地域通貨が戸塚で動いていたのです。
感動でした・・・。

地域通貨研究会の御縁で西千葉のピーナッツに出会いました。
運営開始から今年で10年目を迎える地域通貨の老舗です。

その設計者である村山さんからたくさんの学びを頂きました。
今も学びをたくさん頂いています。

そこで始めて知ったのが・・・「エンデの遺言」です。

お金ってなんだろう・・・そんな疑問を本格的に考えさせてくれたのが
この本であり、ビデオで見たNHKの放送でした。
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ながくなりそうなので、一旦切りますね。ぼちぼち自分自身整理しながら
書いていきたいと思います。

実は、仏教的な視点から見つめたときに、実にダイナミックな学びを
くれたのがエンデさんの所論でした。そして実践をされている村山さんです。

本当に感謝しています。

住職 合掌 続きは後日・・・ しばらく研修にでるので更新が遅れます。スミマセン

2008年2月12日火曜日

地域SNSおかえりなさい とつか宿(OTJ)

地域SNSの可能性を探る全国フォーラムが横浜で開催されます。
僕も、とつか応縁隊が運営している「おかえりなさい とつか宿(OTJ)」に参加しています。
詳細はとつか応縁隊ホームページhttp://totsukajuku.com/をご覧ください。

地域SNSの仲間達に出会えるのが楽しみです。興味のある方是非御参加ください。

アドレスを張り込んでおきます。http://plat.yokohama150.jp/forum/
僕はとっても可能性があると思っています。

OTJは西千葉あみっぴいの完全移植バージョンです。西千葉から29日に
虎岩さん・海保さんも参加されます。是非みんなで応縁にいきましょう。

よろしくお願いします。

住職 合掌

剣道始めました

不思議な御縁で剣道を始めました・・・。
今日も道場に行ってきたところです。

道着をつけて、袴をはく・・・。道場にはいると挨拶に始まり。
始まりの太鼓が鳴ります・・・。

礼に始まり礼に終わる。
切り返し・・・面うち

今は、面をひたすら基本から打ち込んでいます。

教わることはすばらしい・・・。先生に稽古をつけて頂く・・・。
40になろうという時点から始めたので、ものすごくいたわってくださいます。
申し訳ないです。何しろ無理しない・・・こと。

高校時代にやっていました。ですから20年ぶりの再デビューです。
身体が動きません・・・。重い・・・。実際体重も重いのですが・・・。

でも、面白いです。
戸塚宿東集会の御縁で、始めることができました。人の御縁は不思議です。
ありがとうございます。

でもね・・。稽古に行くまでは、いこうかな~どうしようかな~今日は疲れているから・・・
などいろいろ思うんです・・・。えいっと気合いで稽古に行くと楽しいんですけど・・・。

住職 でした

お寺のお仕事

今日も葬式がありました。
お悲しみの場です。お経もご法話も大切に御縁を結ばせて頂きます。
大変な場です。でも・・・

お葬式もお寺の子ども会もデイサービスも地域活動も
みんなお寺の仕事です。

よく、本業という言い方をされますが・・・仏様のお心中心に活動していることは
みんなお寺のお仕事なんです。

お仕事というと、楽しめない・・・楽しんじゃいけない・・・。そんな雰囲気がありませんか?
楽しむことと、仕事をバラバラにとらえてしまう・・・。

あたかも二重人格のようですね。僕は、個人の時と住職の時と
うまく使い分けができていません。

住職が楽しんで・・住職が笑って・・住職がドジをして・・・住職がお酒飲んで
住職がカラオケして・・・子ども達とあそんで・・・
ご迷惑をおかけしていることが多いと思います。

でも、お寺で生活すること、お寺で活動していること、ひとつひとつが本業です。
それだけ、お寺の生活・お寺のあり方と仏教は切り離されていないということでしょうね。

「楽」というのは、自分の生活にならないと、生まれてこないのではないでしょうか。
おちゃらけるということでは、ありません・・・。
お坊さんであること、住職であることを楽しむ・・・。いろんな人に出会い
いろんな皆さんの悲しみをともにし
無力である自分と出会い・・・仏法に出会わせて頂く

お育てをうけて今日も一日御縁を頂戴します。

住職 合掌

2008年2月10日日曜日

お寺の子ども会

お寺の子ども会をもう10年近く続けています。

小さな・・小さな子ども会です。ほぼ毎月第二土曜日

毎回10人くらいの参加者です。

前日までに小学校の近くでビラ配りをしています。衣姿です。

子ども達が色々なリアクションをしてくれます。実は、とっても恥ずかしいんですよ・・・。
「でたぁ~」といって走り抜ける子ども
まったく無視してとおる子

でも、「おはよう、気をつけていってらっしゃい。」と声をかけると・・・
ハニカミながら挨拶してくれたりします。

一人で配っているわけじゃなくて・・・みんながそうやって勇気をくれるから
長く続けていられるんです。

ありがとう・・・。こども会もたのしいでの是非お子さんつれて遊びに来てください。

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今日はご法事が多くてちょっと疲れました。
やっぱり連休に集中しますよね・・・。

でも、みなさんの喜んでくださるお姿や、ご一緒にお経をあげている姿に
やっぱり、有り難いな~と思います。

明日も「かんぱろう・・・・」
※辻先生がはやらそうとしている
「ガンバロウ」のちょっとひねったバージョンらしい

住職 でした。

2008年2月9日土曜日

すてきな仲間・戸塚宿東集会・とつか応縁隊

今日は、とつか応縁隊と戸塚宿東集会の会議でした。
お寺の小さな接待所に、多くの皆さんが集まり、街の今後について話しあいました。

とつか応縁隊は、広く戸塚のことを思う人々が集う会です。
戸塚宿東集会は、JR戸塚駅東口大踏切~吉田大橋までを範囲とする。地元の人の集まりです。

東口にはとっても大切な仲間達がいます。
みんなが戸塚の再開発で悩み、一歩だそうと集い、歩み始めているすてきな仲間です。

今日は辻ゼミのメンバーも加わってくれました。ありがとう

2月14日には、地域通貨オーエンhttp://totsukajuku.com/研究会
2月16日には、戸塚フリーステージの雪遊びを手伝います。


二つの団体が力をあわせることによって、戸塚を盛り上げていきたいと思います。
先ずは地元JR戸塚駅東口からです・・・

みんなの願いは同じですよね。どうぞよろしくお願い申し上げます。

住職 アミーゴ

2008年2月7日木曜日

富田富士也先生の授業

昨夜は、子ども家庭教育フォーラムhttp://www.kodomoforum.com/
教育カウンセラー富田富士也先生の講座にいってきました。
もう10年来のお付き合いになります。

住職になった当時に出会わせて頂いた先生です。

僕が悩むとカウンセリングを受けたりしていました。
カウンセリングというと何となく横文字なので、とっつきにくい感じがしますよね。
今では結構あたりまえかもしれませんが、カウンセリング受けているというと
あまり堂々と人に言えない・・・そんな雰囲気がありませんか?

僕も始めはそう思っていました・・・。でも、勉強していくと、人を大事にすること・・・。
みんな大事にしたいと思っているのに・・・どうやって関わればいいのかわからない
そんな切ない思いに心をよせながら、ともに歩んでいくことなんだと
学びました・・・。

人は関わりの中で生かされて生きている・・・関わること・・・

人間関係の問題だといってしまうと、何かそういう問題があるように思えます。むしろ、問題にしてしまっている。でもどうでしょう・・・関わりの中で生きていることが問題なのでしょうか
生きていることそのもののが関わりの中にあるとしたら、問題ではなく・・・。関わることができないことそのものが、私たちの悲しみであり、切なさであり、人間として誰もが抱えていくあたりまえのこと・・・

そこに寄り添うことがカウンセリングの心だと学ばせて頂きました・・・。

あたりまえのことなんですね・・・。でも今、資格にとらわれ、分析にとらわれ、大事な人間を見失ってしまうことが多いのだと思います。近所の井戸端会議や、ふれあい、助け合いが・・・自然とできていた時には、カウンセリングという言葉は、横文字ではなく、「人情」や「粋」という言葉の中で、日常生活にの中にあったのだと思います。
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つらつら書いてしまいました。これからも講座を受講していくので、学んだこと感じたことを書いていきたいと思います。

荻野ゆうこ先生という子ども家庭教育フォーラムのチーフカウンセラーの先生がおられます。
この方がまた粋で・・・なんかこう~ステキなんです
江戸な風情を感じさせてくださる・・・実はこの先生から落語や歌舞伎のすばらしさを教えて頂きました。

夢ですが・・・落語を学んだり・・・CDでもいいのでみんなで聞いて
語り合えるそんな「落語&歌舞伎カフェ」がほしいな~

善了寺でもまた落語をやりますよ。今年の目標は定例化です。
ホントはね歌舞伎座ツアーがやりたい・・・帰りに築地本願寺にお参りして・・・
歌舞伎も面白いんです。

落語の文化が日常にあることが街作りの大きなヒントになると思います。
笑いはステキですもの

僕も本当に勉強しなくては・・・落語一席できるようになりたいな~
いろいろ書いてしまいましたが
さあ今日はこのあたりで・・・お開きにします。

住職でした。お休みなさい

2008年2月6日水曜日

すてきな発表会・・・学ぶってすばらしいね

昨夜は本当に楽しかった・・・。

明治学院大学に環境運動家の辻信一先生がおられます。そのゼミの卒業論文発表がなんと
お寺の本堂で開催されました。

多様なテーマがあり
・貧困問題・労働観・豊かさの本質・文化教育・環境問題・・・・結婚問題 などなど

みんな・・・スゴイよ 本当によく考察されてた。

文化人類学の幅の広さと同時に、辻ゼミのすごさなんだな~と思いました。

この学生さん達は、本当に貴重な存在であり、そういう学生さんがいる戸塚という街は本当にスゴイと思いました。

すべてのテーマに共通するキーワードが「関係性」ですね。

仏教を学んでいる私が、七転八倒しながらたどり着いたキーワードに、世界を回ったり、生活の中からたどり着いている・・・・「地球は自分なんだ・・・」という発表がありました。

こういう人間観にたどり着けている・・・
すばらしい学びであると同時に・・・すべての事柄は、私とつながり私を形作っていくと言う感覚が
これからの社会でとっても重要な意味を持っていると思います。

仏教では、縁起という言葉で、伝えられています。関係性というと近代的人間観の中で語られがちになりますが、関係性の本質は存在論にあり、近代的人間観を超えていくところで語られていくことが重要だと思います。

縁起は、契約主体を想定して語られていません。ここを現代的に、関係性というキーワードで共有することは可能ではないかと思いました。

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聞かせてもらったあと、みんなと語り合えたこともホントに楽しかった。
また是非・・勉強させてください。

そして今度は、もっと、たくさんの地域の人に聞いてもらいたいですね。

こんな、スローで地道な活動が、今できるお寺の一歩かもしれないと思いました。

最後に辻先生のお育てに敬意を表し、この御縁を作ってくれた修平さんの行動力に感謝しながら

おわりたいと思います。

住職 合掌

2008年2月5日火曜日

始めまして。住職です。

はじめまして・・・。今日からブログを始めたいと思います。
何がかけるのか・・・やってみないと分かりませんが、楽しんでいきたいと思います。

温かく見守ってください。よろしくお願いします。
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今日は横浜は晴れでした。お寺の本堂は昼間とっても静かです。

僕はこの空間が大好き・・・人がたくさん集まることも大好きですが
誰もいない空間の静寂はとってもこころを落ち着かせますね

仏様とご一緒に・・・ゆっくりとした時間をたのしむ

そんな空間がご本堂にはあるのだと思います。

是非昼間のお寺にお参りください。

スローな空間がお待ちしています

住職 合掌

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こんな感じで書いていきますね。よろしくお願いします。