夏至の当日本当に蒸し暑い日でしたね。いかがお過ごしだったでしょうか。
おかげさまで、今年の夏至キャンドルナイトもみなさんの支えによって、無事に行うことが出来ました。
本当に有り難いことです。心から感謝申し上げます。
善了寺のホームページから飛ばれた方もあると思いますが、坊守が書いているように、一つの存在が多くの存在とつながりあって成り立っていることを大事にしていきたいと思います。それは、当たり前のようでありながら、3・11後の新しい時代において、大きな価値観の転換を促す、存在の事実であると思うからです。
一番身近な大自然は、私の存在そのものです。我が身の成り立ちの不思議に思いを寄せることなく、大自然を守ろうとというのは、どこかピントがずれているように思います。この身を捨てて・・・と思いがちですが、本当にそうでしょうか。もっとじっくり自分自身の存在の尊さと向きあうことが重要なのだと思います。他者を対象化して、自分を捉えていく分別にとらわれて、他者も含めて「われ」はあり、「われ」そのものが「われら」であるのだいう価値観への転換をはかることが出来ない私がいるのではないでしょうか。自分を消費するのではなく、自分を育てていく、自分を育てることが、社会を育てることにつながっていく・・・。
先日、キャンドルナイトのゲストである江戸学の田中優子先生が大切に語りかけてくださいました。江戸時代のライフスタイルにおける、すべてを育てつづけていくという感覚のすばらしさを教えていただきました。
これからも、自らを消費することによって、他の人々をも消費していくようなライフスタイルではなく、自らを育て、それが、他者を、社会を育てていくことにつながっていく活動をすすめていきたいと思います。
住職 合掌