2008年5月8日木曜日

春の永代経法要

おかげさまで、春の永代経法要をお勤めすることができました。
有り難いことでした。いつも5月7日・8日でお勤めしています。ただ、例年はほとんど雨が多かったのに本日は快晴で、お寺にも大勢の皆さんがお参りくださいました。

永代経法要は、永代にわたって、お念仏のみ教えを伝えていく大切なご法要です。
このご法要を御縁に思ったことがありました。

今、私たちは永代にわたって何を伝えていけるのだろうか・・・。
10年後・・・20年後・・・30年後・・・50年後
今、何を伝えていけるだろう

未来を消費しているそんな生活スタイルが私の生活でした。
明日は先のことだから分からない・・・
確かにそうでしょうね・・・・。

でもそろそろ、落ちついて考え直さなければならないと思います。今と関係ない明日はないことを・・・。
今を大切にしていくことは、今が生み出す未来を見据えること・・・
そして、今が生み出す過去から学ぶことだと思います。

安易に不安をあおるのではなく
安易にやり直しができないと嘆くのではなく・・・

今できることを大切にしていく・・・
仏教には「時熟」という言葉があります。時が熟する・・・
それは、今が未来への通過地点のように扱われていくのでもなく
過去に縛られた現在としてあることでもありません・・・。

それは、過去も未来も生みだしていくような、かけがえのない今のあり方です。

「やり直すことは出来ないけれど、見直す機会はたくさんある。」僕の大好きな富田富士也
先生の言葉です。

刹那主義ではなく、今を大切に生きる知恵こそ
永代にわたって伝えていくことではないでしょうか。

住職 合掌