2010年9月26日日曜日

夏から秋にかけて

猛暑でしたね~。本当に暑かった・・・。でも、暑さ寒さも彼岸まで、寒すぎるとはいえホッとします。
この夏は本当にいろいろな事がありました。お寺での盆踊りをはじめ、暑い夏をなんとか乗り切ることが出来ました。中でも、9月に入ってから穂高養生園に行けたことが大きかった。
学生さんの勧めで地球交響曲第7番を見にいって、アンドルー・ワイル博士の統合医療という考え方に出会いました。本当に目からウロコの感覚でした。無知な自分に恥ずかしい思いで一杯になりました。やはり、常に謙虚に学びを忘れないことが重要だと実感します。
あまりにも、近代的な価値観につかりすぎてしまい、相対化するプロセスそのものが不十分であることを見失ってしまう。現代社会における迷信とは、昔から比べて、見えにくくなっているのだと思います。私達の生活のよりどころ、「何しに生まれてきたのか」を見失わせ、生活の不安を煽る構造そのものを問い続けていかなければならないと思います。

さて、私達は、自分と地球を他の生き物を切り離して考えてしまいます。しかし、決してそうではありません。理想論ではなく、私達の生存の事実でありましょう。アンドルー・ワイル博士の統合医療の考え方から学び、穂高養生園にたどり着きました。悠久の歴史の中で与えられてきた、人間に恵まれた自然治癒力・生命力を深める場所でした。大自然に囲まれた中で、自然菜食を中心に、ゆったりと過ごす空間の中で、たくさんの学びを頂きました。

世間知らずという、人を見下した言葉がありますが・・・。私達は本当に小さく無力な存在です。すべてを知り得ているはずもないのに知ったような顔をして評論家になっている自分の姿が恥ずかしいです。ですから、他の人を決して世間知らずなどと見下してはならないのだとつくづく思います。なぜなら、自分こそ何も分かっていないからです。穂高では、ヨガをしたり、温泉に入ったり、そして統合医療としてのセラピーを受けてきました。鍼治療やお灸などです。貧しい生活を送っていたのだと自分のライフスタイルを振り返りました。そして、豊かさの本質とは恵まれた生命の営みそのものの中にあったのだと学びました。深く呼吸をする・・・。歩くこと・・・。そして僕にとっては、お念仏申すこと・・。自分自身の体を持ち物ではなく、恵まれた尊いいのちと頂くことが大事なのだと思います。思わず、無理負担をかけすぎて申しわけなかったと、自分の身体に謝ってしまいました。

帰ってからも早寝早起きを大事にしながら、先ず朝のお参りから大事にお勤めしています。皆さんもこの秋どうぞ「今、ここ」を大切にして頂き、不安を煽らない、不安に煽られない、豊かな秋を迎えさせて頂きましょう。
カフェ・デラ・テラにも是非御参加ください 住職 合掌